長崎支部担当よりメッセージ

個別指導という選択 集団形式という選択       

長崎支部担当 伊藤竜太

 

集団授業と個別指導

学習塾(予備校)や家庭教師を利用する人の目的は1つ。「成績UP」です。
様々な形態の学習支援サービスがある中、講師側の思いもまた「生徒の学力向上」です。

思いは同じなれど、学習塾などの講義形式は主に「集団形式の講義」と「個別形式の講義」の2つに大別されます。

私はかつていくつかの学習塾に在籍し、どちらの形式の講義も行いました。現在は「個別形式」の講義を選択しています。現在までに小・中・高生・既卒生 計1000人以上の生徒を個別指導で受け持ちました。

これまでの指導の中で、「集団形式」にも「個別形式」にも相性のよい生徒像があると感じています。つまり、集団授業の方が合っている生徒と個別指導向きの生徒がいると思います。

 

集団形式で伸びる生徒像とは

以下5項目はチェックリストにもなります。

①成績を上げようという動機(目標)を持つことができる生徒(プライド・競争心・合格への使命感などを持っている)

②成績が上がらない原因を冷静に、また客観的に分析することができる生徒(弱点や失点を恐れない、また、克服できると信じられる)

・・・・①の動機(目標)や自信・プライドがあるから間違いにこだわり、探求する

③自己分析して分かった原因を潰す対策を考えることができる生徒(自分にあった学習法や、自分の性格にあった楽しめるやり方を見つけ出せる)

・・・・②の原因が分析できているので、何を補強すればよいか冷静に判断できる

④対策を現実的な計画に落とし込むことができる生徒(数週間あるいは数ヵ月後の自分の実施状況などを想像でき、実施可能な計画かどうか考えることができる)

・・・・③の自己分析ができるので、無理な計画にならない

⑤計画を遂行するモチベーションを保つことができる生徒(①~④ができれば成績は上がるので計画遂行も苦しみではなく、楽しみに変わることが多い)

・・・・①の動機付けがさらに強くなる、自信もつく

 

どうでしょうか。①から③に当てはまっていれば集団授業でも十分伸びると思います。
①~⑤の項目は独立しておらず、密接に関連しています。⑤のためには④が必要、④のためには③が必要・・・というように、一つ前の項目が前提条件になっています。

集団授業で伸びる生徒は程度の差こそあれ③までが満たされています。塾側は④の「計画に沿った授業」と、⑤の「模試や成績表などによる、点数や評価でのモチベート」で後押しします。すると③までの項目を実施できる力がある生徒は成績が伸びるので、①の動機付けがさらに強くなる、自信がつく・・・という好循環が生まれます。

集団授業(予備校)で成績が伸びる生徒は3割ほどだといわれますが、これは上記の③までを身に付けている生徒がそのくらいということです。(既卒生でも、です。)

 

個別指導のメリット

私が「個別形式」での講義を選択したのは①から③の

「目標・自信をもつことができるようになる」

「自分の弱点を冷静に分析できるようになる」

「自分で自分にあった解決策を見つけることができるようになる」

には生徒各人と面と向かった指導以外、難しいと感じたからです。
わたしは家庭教師の他、予備校での講義も担当しますが、その講義も1対1の講義形式がほとんどです。
やはりそこで見つかる生徒の弱点は、教科ごとの専門的なものではありません。

もっと根深い「性格的なもの」であったり、「経験則からくる思考のクセ」などが弱点につながっています。

このような弱点の指導には授業中その「クセ」が出た瞬間に立ち止まり、指摘し、説明し、正しい方法に修正し、という1対1のリアルタイムでの指導がどうしても必要です。これはもう「会話」なのです。
「報告」は「集団」に向けて行えますが、「会話」は「個別」でないとできません。

 

家庭教師のデメリット

家庭教師や個別指導はいいことばかりではありません。個別に指導すると、「自分がどのくらい成長しているのか」「この進行スピードで大丈夫なのか」という相対的な評価が分かりにくい側面があります。

 

PMDグループの連携

PMDグループは、予備校と家庭教師の連携を持っています。定期テストや実力テストまた、全国模試などを通して、成績を把握します。また、志望校別の週末過去問演習などで客観的な分析を行います。予備校との連携で個別指導の弱点をカバーしています。

 

学生のみなさんに

私は、「勉強が好き」・「勉強が楽しい」という言葉を聞くのが大好きです。しかし、初めて受け持つ生徒が「勉強が好き」ということはほとんどありません。その生徒たちが「勉強が楽しい」というようになると私はこの仕事をしていて良かったと思います。

私は勉強が好きです。また、皆さんもそう思えるようになると思っています。